
海外では、毎日食事を作るのがこんなに大変だなんて……。
慣れない環境で料理するのに疲れてしまった。
誰かに代わってほしいけど無理だし、どうしたらいいの?!



これから海外赴任して、現地で手に入る食材だけで毎日の食事作りをうまくやっていけるのか不安!
便利な『●●の素』とかスーパーのお惣菜がない生活って想像できないけど大丈夫かな…。



こんな悩みにお答えします!
- 海外での料理が大変な理由5つ
- 海外での料理の大変さを乗り切るためのコツ5つ
毎日大変な海外生活を送りながら、家族の健康を支える駐在妻のあなた、日々の食事作りに苦労していませんか?または、これから海外赴任を控えている未来の駐在妻の方も、この記事を見にきてくださっているかもしれません。
慣れない環境、限られた食材、日本のように便利な選択肢が少ない中で、毎日の食卓を守るのは本当に大変なことですよね。
私は海外駐在が始まった当初、初めての中東の地で、毎日の料理には本当に苦戦しました。スーパーに行っても欲しい食材はなかなか見当たらず、代わりに見たこともない野菜や調味料ばかり。日本食が恋しくて、やっと見つけたアジア食材店も車で1時間ほど。頻繁に行けるわけでもなく、工夫を重ねる日々でした。
頑張って作った和食が家族に不評だったときは、正直心が折れそうになりましたよ…。
それでも、家族の健康を守りたい思いで少しずつコツを掴み、なんとか乗り切って、今では駐在生活5年。海外での食事作りにもだいぶ慣れてきて、料理を楽しめるようになりました。


ホワイトシチューとフライドチキン





この記事では、同じ悩みを抱えている方にとって、海外での料理作りが少しでも楽になれるような情報を書いていきます。
海外駐在生活で料理が大変な5つの理由
理由① 日本のようにコスパのいいレストランがない
日本には、コスパが良くて美味しい外食チェーンがたくさんありますよね!サイゼリヤ、大戸屋、丸亀製麺、吉野家、餃子の王将、ココイチ……などなど。
でも、海外ではそうはいきません。外食費は日本よりはるかに高く、昨今の円安がさらに追い打ちをかけています。
なので、毎日の食事を外食に頼ることは、とても難しいのが現実です。



私はヨーロッパの物価が高すぎて、本当のレートを無視して、いつでも1ユーロ100円で計算する『ハッピー換算』という方法を生み出しました。(周りには失笑されています。)
さらに海外の日本食レストランは、本当に特別な日の贅沢っていうくらいに高い。毎日通うのなんて、夢のまた夢です。
とあるヨーロッパの日本食レストランのメニュー


ランチメニューだと20ユーロ以内でも選べるので、ランチのほうが気軽に行けます。
理由② 外食は栄養が偏りがち
海外での外食は、日本とは違って栄養バランスを取るのが難しい場合が多いです。
とくに欧米のメニューには、こんな傾向があります
- 肉メインのメニューが多い
ステーキやハンバーガー、フライドチキンなど、肉中心のメニューが主流。タンパク質は豊富でも、野菜が少ないことがほとんどです。 - 野菜=ポテトのイメージ
サイドメニューで野菜を注文しても、出てくるのはフライドポテトやマッシュポテトが多く、「サラダ」と言っても、葉物野菜にドレッシングが少しかかっているだけのことも。 - 高カロリーで炭水化物過多
ピザ、パスタなど、主食となる炭水化物が多めで、揚げ物も多く、栄養バランスが偏りがちです。 - 健康的なメニューは高額
野菜たっぷりのサラダや、オーガニック食材を使ったメニューは、手軽に注文できる価格ではなく、頻繁には利用できません。



こうした外食環境において健康的な食事を維持するには、どうしても自炊が欠かせなくなります。
理由③ 日本食に使える食材が限られる
現地のスーパーでは、日本食に使う食材が手軽に手に入りません。
例えば、レンコン、ごぼう、里芋、しいたけ、えのき、しめじ、ニラなど。アジア食材店で購入できますが、頻繁に行くのは難しいため、代用品を探す必要があります。
私の場合、きのこ類は全てマッシュルームで、ニラはネギで代用するなどの工夫をして乗り切っています。


ニラはいつもネギで代用しています。
また、日本人が大好きな生魚も、最初の赴任地クウェートでは、スーパーのお魚売り場でノルウェーサーモンを丸々買ってきて自分でさばいて自己責任で食べるくらいしか選択肢がありませんでした。
ヨーロッパではサーモンやマグロなど生食用が手に入りますが、やっぱりそのような新鮮な魚を扱うお店に気軽に行ける環境ではありません。
ヨーロッパで作った海鮮丼


生魚が買えない時はスモークサーモンで…


理由④ お惣菜や「●●の素」に頼れない
日本では、少し手を抜きたいときは、便利なお惣菜や「●●の素」に頼ることができますよね。たとえばスーパーのパック寿司、揚げ物、煮物、さらには市販のカレーや中華料理の素など、簡単で美味しい時短アイテムも豊富です。
しかし、海外ではこうした便利な選択肢がほとんどありません。少し手を抜きたいときに頼れるものが少ないのは、精神的にも負担になります。また、一つ一つの料理に手間がかかるため、献立を簡略化する工夫や、柔軟さが求められます。



この記事を書いていたら、日本のパック寿司売り場が恋しくなってきました……。
理由⑤ 料理を代わってくれる家族が他にいない
海外駐在中の主婦は、基本的に周りに頼れる家族は夫のみというケースが多いと思います。家族や友人の助けを借りることができない環境では、料理を作るのは必然的に妻の役目になりますよね。もし夫も料理ができれば、休日は夫が料理をするなどして協力できますが、もし料理が苦手な人であれば、365日、妻が作ることになります。
この逃げ場のない状況が、妻にとってさらなるプレッシャーとなりがちです。



そんなお料理苦手なパパさんには、子どもの相手や他の家事など、割り切って別のことを手伝ってもらいましょ!
海外駐在で料理を乗り切る5つのコツ
コツ① アジア食材店をフル活用
日本や韓国などのアジア食材店は、日本から来た駐在妻にとって、強い味方です。調味料や乾物、冷凍食品などをストックしておけば、心の安定にもつながりますよ。お金をかける価値は十分にあるので、必要なものはケチらずに買いましょう。たまに特売日があれば、その時にまとめ買いをするのもオススメです。





帰国費用や送料を考えれば、多少高い食材でも、むしろお得と考えましょ!
コツ② 「一汁三菜」は忘れる
海外生活では、完璧な食事作りを目指すのはやめましょう。時には「納豆ごはんと味噌汁だけ」といった簡単な食事でもいいんです。罪悪感があるなら、味噌汁になんでも入れちゃえ〜。(娘がよく見ている”あたしンち”のお母さんは、味噌汁に餃子を入れるそうです。笑)
当然、家族の健康には気をつけたいけど、日本のように簡単に和食を作ったり買ったりできない環境で、毎日栄養満点&彩バッチリなご飯作りなんて、実際とても大変。もし仮にとやかく言う人がいるなら、「君がやってみろ!」と言いたい。
そんなわけで、5年間、小さな子どもたちを抱えながら海外で料理を作り続けた私は、最終的に「一汁三菜?何それ?」の精神に辿りつきました。





「しょうがない」と割り切ることも、海外生活でストレスを溜めないためにはとても大切です!
コツ③ たまにはジャンクフードに頼ってもOK
日本でもあると思いますが、海外生活ではとくに、忙しい日や疲れた日、料理が面倒に感じますよね。そんな時には、たまには「自分を甘やかす日」にして、ハンバーガーや冷凍ピザなど、気軽にジャンクフードを取り入れてみてください。
ジャンクフードは健康面が心配ですが、私は自分自身の心の健康のために、ジャンクフードもたまにはアリだと思うようにしています。


ジャンクフードを食べるときは、以下のような工夫がおすすめ
- 頻度をコントロールする
毎日ではなく、「週に1回まで」など、自分でルールを作ると罪悪感が減ります。 - 少しの工夫で栄養プラス
サイドメニューにサラダやフルーツを追加すれば、栄養バランスを少し補えます。 - 地元の味を楽しむ
その国ならではのファストフードを試してみると、海外生活ならではの楽しみも得られます。
例えば、ケバブや、ファラフェルラップなどであれば、野菜も取れます。




コツ④ 料理で失敗しても開き直る
新しい環境での料理では失敗はつきものです。限られた食材でも、周りに頼れる人がいなくても、毎日料理を作り続けるしか選択肢はありません。多少、料理がしょっぱくても、甘すぎても、良いじゃないか!一度の失敗で落ち込むことなく、異国の地で「毎日ご飯を作っている自分は偉い!」と自分を盛大に褒めてあげてくださいね。


我ながら、汗だくで料理を頑張っていた。
コツ⑤ 作りやすいメニューを淡々と作る
毎回新しいレシピに挑戦すると疲れてしまいます。また、限られた食材しかない環境でも作れるレシピを毎日考えるのは大変なので、家族に好評なメニューをルーティン化し、効率よく料理をしていきましょう。
以下の記事で、私が海外でよく作っているレシピを紹介しています。


\ おまけ /
海外での食事作りを充実させるには、日本の炊飯器も必需品!
お米は日本人の食卓の基本。毎日美味しいお米が食べられたら、それだけでも満足度が全然違いますよね。
もし、海外で日本の炊飯器をまだ使っていない方には、ぜひ使ってみてほしいです。
鍋で炊いたお米も美味しいけれど、炊飯器の方が圧倒的に楽ちんですよ。


海外対応の炊飯器については、以下のカテゴリで色々と詳しく書いています。
\ 海外でも使える炊飯器に関する情報はこちら /




まとめ
海外での食事作りは、日本とは異なる環境や限られた食材の中で日々の挑戦が続きます。この記事では、海外生活における料理の大変さや、乗り切るためのコツを詳しくお伝えしました。私自身、異国の地で苦労を重ねた経験から、ちょっとした工夫と柔軟な考え方が鍵になることを実感しています。
完璧を目指さず、自分を労わりながら食事作りを楽しむことが、結果的に家族の健康を支えるだけでなく、駐在生活をより豊かにする秘訣ですよ。ぜひ、今日から実践してみてくださいね!