前回の記事では、海外生活の中で直面する料理の大変さについてお話ししました。
慣れない環境、限られた食材、そして日本のようにお惣菜などの便利な選択肢が少ない中で、毎日の食事作りって苦労しますよね。とくに家族の健康を支える立場として、毎日の食事作りに負担を感じる駐在妻の方々は多いのではないでしょうか。また、これから海外赴任を控えている方も、これから先の料理面で不安を感じることがあるかもしれません。(前回の記事はこちらからどうぞ。)
私も海外駐在が始まった当初は、初めての中東の地で日々の食事作りに苦しんでいました。だけど5年の駐在生活を通して、だんだんと料理を楽しむ余裕もできてきました。今では、ちょくちょく家にママ友や友人家族を招いてホームパーティーをしています。なので今回は、私が海外でよく作っている料理の中で、大人にも子どもにもとくに喜んでもらえる人気レシピをご紹介します。

現地の食材を使って手軽に作れるものばかりですので、海外生活の中での食事作りの参考になれば嬉しいです!
海外でヘビロテしている子どもにも人気なレシピ集
以下、海外でも比較的簡単に作れる、我が家で定番の料理を紹介します。我が家の子どもたちは野菜が苦手なのですが、そんな子達でも喜んで食べてくれるメニューばかりです!
とはいえ野菜はフードプロセッサーや包丁で細かくして入れるなど、家族の好みによって工夫してみてくださいね。
レシピ1. 鶏手羽中の甘辛焼き
鶏手羽中の甘辛焼きは、海外でも子供がいる家庭にとってとてもおすすめのメニューです!手羽元または手羽中があれば、あとは調味料だけで手軽に作れる上に、大人も子どもも喜ぶ甘辛な照り焼きの味付けは間違いなし。甘辛いタレはご飯との相性も抜群で、普段の食卓や特別な日のメニューにも活躍します。我が家は1kg作ってもみんなでペロリと平らげてしまいます。


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私のいる国では、下の画像のように、手羽中と手羽元がくっついている形で鶏肉が売られています。なのでその間の関節を切って、二つのパーツを分けることで食べやすくしています。下の状態の鶏肉を広げると、関節と関節の間に包丁が入りやすいところがあるので、そこを切るとよいですよ。さらに、肉に火が通りやすいように隠し包丁を入れると、生焼けを防げます。


レシピ2. 豚汁
野菜がたっぷり取れる豚汁は栄養バランスが良く、現地のスーパーで手に入る食材でも作れるので便利です。アジア食材店で豆腐やエノキが手に入った日には、贅沢バージョンの豚汁にしています。
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「豚バラの薄切り」という日本では当たり前の食材も、残念ながら海外では売られていないことがほとんどです。
私は、代わりに豚肉の塊肉または分厚めのスライスを買ってきて、それを半解凍の状態で薄くスライスして使っています。
滑りやすいので、手を切らないようにご注意くださいね!
レシピ3. ガパオライス
元々はタイ料理のガパオライスですが、このレシピは子どももパクパク食べてくれる、和風な味付け。何のお肉でも、ひき肉があれば手軽に作れますよ。現地食材や、冷蔵庫の余った野菜を活用できるのも嬉しいポイント!挽肉もなければ、家にあるお肉をフードプロセッサーや包丁で細かく叩けばOKです。


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レシピ4. ハンバーグ
子どもも大人も喜ぶハンバーグ。ソースを工夫すれば、家族に飽きられることもありません。海外では挽肉ですら高いので、豚肉、牛肉、または合挽のうち、その日に安い種類を選んでいます。
人参やマッシュルームなど、余った野菜をフードプロセッサーで細かくして混ぜたりもしています。


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レシピ5. 餃子
アジア食材店などで、餃子の皮が手に入れば、中の具材は現地の食材でアレンジ可能。作り置きもできるので便利です。色々試したけど、今のところ下のリンクのレシピが一番美味しい!ニラは代わりにネギで問題ないです。
なお、餃子の皮が手に入らない、または時間がある日には、小麦粉をこねて皮も手作りすると、モチモチでとても美味しい餃子ができますよ。




我が家では毎週末1度は餃子を食べるので、だいぶ安定した味・見た目で餃子を作れるようになりました!
餃子をキレイに焼くコツ
- テフロン加工の鍋を使用するか、またはフライパンにしっかり油を引く
- 一つ一つの餃子を少しずつ離して焼く(フライパンの中にギューギューに詰めてはダメです)
- フライパンに餃子を並べたら、最初にお水を入れるのではなく、熱々の熱湯を入れてすぐ蓋をする(フライパンの熱を下げないため)
- 水分が飛び切る前に蓋を開けて、ごま油をちょっとかけて、餃子をコーティング
- しっかり焼き色をつける
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ガパオ、ハンバーグ、餃子に関して、クウェートでは宗教上、豚肉が入手できなかったので、鶏胸肉を買ってきてフードプロセッサーでミンチ状にして使っていました。
レシピ6. カレーライス
海外のアジア食材店でも売られているカレールーを使えば、日本式カレーが簡単に作れます。私は辛口派なので、子ども用と大人用を分けて二つの鍋で別々に作っています。野菜もたっぷり取れるので嬉しいですよね。


大容量で、使う分だけ簡単に溶かせて重宝しています。


にんじん、チーズ、海苔で飾り付けしたら喜んでくれました!
レシピ7. 鮭の唐揚げ
魚が苦手な子どもたちも、この唐揚げにすると食べてくれます。鮭自体も美味しいけど、一緒に作るタレが絶品!同じレシピで鮭を鶏肉に変えて作っても美味しいですよ。


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レシピ8. ローストビーフ
海外でも牛肉の塊肉はよく売られています。ヨーロッパに来てからは、パックされたステーキ肉を買ってきて手軽に作れるようになりました。
その前の中東時代には、南アフリカ産の牛肉がスーパーでよく売られていましたが、少し匂いがあり、少し遠いオーストリア和牛を扱うお店にわざわざ通っていました。でもこのレシピのソースは、その手間をかける価値があるほど、美味しいです。


ちょっとなんだか固そうですよね…
中東は日本やヨーロッパに比べて肉質がイマイチでした


ヨーロッパは美味しいお肉がいつもで手に入って嬉しいです
和牛には負けるけどね…
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何より作るのがすごーく簡単で、放ったらかしで大丈夫なので、よく自宅でおもてなしの時にも作っています。
レシピ9. 焼き鳥
焼き鳥は海外でも手軽に作れる料理の一つです。とくにタレが美味しいのですが、日本の調味料(醤油、酒、みりん、砂糖)さえあれば、現地の食材だけでも本格的な味を再現できます。
また、日本から竹串を持っていくと便利ですよ。竹串は軽く、荷物のスペースもほとんど取らないため持ち運びが簡単ですし、現地で探す手間も省けます。




つくねも手作りです
焼き鳥のタレのレシピはこちら



正直、串に刺す作業は正直ちょっと面倒なのですが、家族で食べると本当に楽しくて美味しくて、幸せな気持ちになれます!
レシピ10. 手打ちうどん
手打ちうどんは材料がシンプルで特別な道具も必要ないので、海外でも簡単に作れます。現地で手に入りやすい小麦粉、塩、水だけで、家庭でモチモチの本格的なうどんを楽しめますよ。




コシが抜群です
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ちょっと時間がある時の暇つぶしや、子どもと一緒に楽しめるアクティビティとしてもおすすめです!
ちょっと大人向けなレシピ集
レシピ1. アクアパッツァ
アクアパッツァは、シンプルな材料で作れる上に見た目が華やかで、食卓を一気に豪華にしてくれる料理です。日本でおなじみの鯛やスズキでなくても、地元の白身魚を使えば美味しく仕上がります。冷凍魚でも十分代用可能です。
トマトやオリーブ、にんにくが基本の材料ですが、ズッキーニやパプリカなど現地で手に入りやすい野菜を加えるとアレンジの幅が広がりますよ。




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レシピ2. 夏野菜の揚げ浸し
夏野菜の揚げ浸しは、揚げ物だから面倒だと思われるかもしれませんが、少なめの油で揚げ焼きにした野菜を出汁に漬けておくだけなので、意外と簡単。こちらもおもてなしや作り置きに便利なレシピです。
住んでいる国によって、手に入る夏野菜を選んで作ってみてくださいね。カリフラワーやベビーコーンも美味しいですよ。色鮮やかな野菜で作れば、見た目も豪華になって、栄養も取れて、嬉しい料理です。




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まとめ
海外生活の中で、限られた食材や文化的な制約を乗り越えて、家族のために毎日食事を作るのは大変なことですよね。私も初めての駐在生活ではその大変さを痛感しましたが、今では少しずつ慣れ、料理を楽しめるようになりました。
今回ご紹介したレシピは、どれも現地で手に入りやすい食材を使い、簡単に作れるものばかりです。特に、子どもたちに人気があり、家族全員で楽しめるメニューを集めました。食材をうまく活用しながら、海外生活ならではの料理を楽しんでくださいね!